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【インタビュー 1/3】ホワイトレーベルスペース袴田代表 ―新体制発足―

Image credit: astropreneur.net

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2015年末までの月面探査のため、チーム間の連携などが活発化しており、よりスピードアップしているGoogle Lunar X-PRIZE(以下GLXP

そんな中、日本代表のホワイトレーベルスペース(以下WLS)は1月、新体制の発表をした。

そこでアストロプレナー編集部では新体制の変更点や、今後の活動の展望等について、じっくりお話を伺ってきた。新体制発足 今後のGLXPについて GLXP以後の展望 全三回に分け、掲載していく。

赤が聞き手の石亀、黒が袴田代表。

―新体制発足―

新体制発足、おめでとうございます。以前はローバー開発を日本が、ランダー開発をヨーロッパが担当し、協力して月を目指していました。

今回の新体制発足にあたって起きたこと、及び変更点は

  1. ランダー開発をヨーロッパが断念
  2. 本部が日本に移転
  3. 本部移転に伴い、袴田代表がWLSの代表に就任
  4. WLSでのランダー開発断念のため、自力で月に行くのではなく、他チームのランダーへの相乗りにチームの方針が変更

こういう理解でよいでしょうか?

 

大枠は合っています。細かいところで言えば、ヨーロッパチームは完全になくなってしまうというわけではなく、何人かは引き続き関わってくれます。あと、元々チームリーダーだったアンドリューはX-PRIZE財団のテクニカル・ディレクターに就任します。

 

 

やることで言えば、基本的にはホワイトレーベルスペースジャパンで行なっていたローバー開発を続けていく。そこにプラスして、ヨーロッパが担当していたタスクを日本が巻き取る、ということでしょうか?

 

 

そうです。

 

 

今回の新体制発表までの経緯を、話せる範囲でいいのでお聞かせ頂けますか?

 

 

そうきましたか(笑)具体的に言うと、去年の末に大きく方向転換をしようということで動き始めて、一ヶ月で決めました。年末から年始にかけてですね。

 

 

話が始まったのが去年末ということでしたが、去年末より前から欧州が自分たちだけの力ではランダーが開発できないかもしれないとお考えでしたか?

 

 

一般的な話をすると、ランダーの開発が技術的には一番難しいので、そこの部分は把握していました。ただ、ヨーロッパのメンバーはESA(欧州宇宙機関)でランダーの開発経験があったこともあり、その意味では十分に開発能力はあるだろうということで動いていました。

ただ原因としては資金調達の方が十分にできていなかったので、実際にお金のかかる開発は手が付けられず、進捗がなかったということです。

日本側としていつから相乗りを考え始めたかというと、去年の夏あたりですね。

 

 

欧州としては資金調達に失敗した、一方日本の方は現状うまくいっている、この違いはどこにあるとお考えですか?

 

 

欧州が失敗したのは、結果としては資金調達がうまくいかなかったからです。

その原因がどこにあるかといえば、ヨーロッパの方はエンジニア系の人材が多く、ビジネス系の人がいなかったからだと思います。

資金調達をするための人材が充実していなくて。それが原因なのではないかと思います。

 

 

日本の場合は、代表の袴田さんがコンサルと航空宇宙工学という2つのバックグラウンドをお持ちで、メンバーにも技術者のみならずコンサル出身の方が多いですよね。

 

 

自分が最初チームをつくるときに心がけたのは、まずはじめにビジネスモデルを作らないことにはしょうがないということです。「ビジネスモデルがある=資金調達ができる」につながってきます。

だから最初技術者を集めずに資金調達を考えられる人材を集めたんです。

 

 

欧州はランダー開発という1つの大きなミッションがなくなってしまった形になりますが、今後欧州は日本のミッションにどのように関わっていくことになるのでしょうか。

 

 

それは今ちょうど議論しているところで、メディア系のコンテンツ制作、技術面でのサポート、経営を支えるという三点をお願いしようと思っているところですね。

 

 

【今後のGLXPについて】に続く

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