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宇宙ビジネスセミナー第二回『月面探査レースGoogle Lunar X-PRIZEと、その先の宇宙開発について』リポート

Image credit: team-hakuto

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■賞金レースが、人類を次のステージへと押し上げる?!

 

リンドバーグの大西洋横断飛行成功が契機となって、航空産業は急速に飛躍を

遂げるのですが、これも実は賞金レースだったんだそうです。これを模して

様々な賞金レースを行うことで、その産業分野を飛躍的に発展させようというのが、

Xプライズ財団の目的。第1弾の「Ansari X PRIZE」で民間有人飛行を成功させた

チームがSpace Ship One。ここから宇宙旅行サービスが発展していったんですね。

 

賞金2000万ドルというとスゴい金額。でも、真面目に技術開発をしていこうとすると

全くペイはしない金額なんですね。参加者は賞金以外でお金を稼ぐシナリオをきちんと

考えておく必要があって。単なる賞金レースではない、宇宙開発においてここから

どんな産業が興っていくのか、そのスタート地点というところがポイントなのだなぁと。

 

 

■ハクトの強みは技術力と多様な人材

 

宇宙環境技術に加え、小型化軽量化という日本人の得意技術も発揮できること。

宇宙分野に偏向しない、ビジネスデザインやプロモーション、M&Aや公認会計士

組織マネジメントなど広範囲な専門家集団であること。そして、プロジェクト

プロセスを公開してファンを巻き込んでいく、他分野とのコラボレーションを

積極的に展開していくオープンな戦略を取っていることが、ハクトの強みと言えます。

 

企業スポンサーやクラウドファンディングによる個人からの資金集めもしつつ、

オペレーションパートナーと言って企業からの技術提供なんかもあるようです。

とにかく、資金面がとても重要なので、これからもメディア露出をどんどん仕掛け

アイデアを出し合ってギリギリまで資金集めをしていく必要があるんでしょうね。

 

この資金集めというのが日本では本当にネックで、いろいろなことがうまくいかない

要因でもあるのですが、様々な人たちの努力により少しづつ芽が出つつもあるようです。

いずれにしても、日本の宇宙開発における最大の課題であることは間違いないみたい。

 

そうそう。アニメや映画にもなった人気漫画『宇宙兄弟』の中に出てくる

2輪ローバーは、ハクトが引き継いだローバーをモデルにしているんだそうですよ!

 

 

■宇宙開発は、すぐそこまで来ている現実的なビジネス!

 

宇宙を舞台に世界一を目指して競い合うレースの中で、日本のチームが果敢に

挑戦しているというのも嬉しい話だけれど、もちろんこれはあくまでも通過点。

民間組織による“月面無人探査”というプロジェクトを成功させることで、

ワクワクする宇宙開発時代を切り開き、新しい世界を創造していくことが目的です。

 

宇宙ロボットの分野では、まだまだ日本は世界に誇る高い技術力を持っている。

将来、他の惑星に人類が移住する時代、ハクトは、資源探査や居住可能地域の開発を

行うロボットシステムも提供できるし、宇宙通信や、宇宙をいかに面白く使うか

という観点からの宇宙エンタメなど、将来への構想も思い描いているんですね。

 

官から民へ主導権が代わり、市場開放、低コスト化、人材の多様化など

袴田さん曰く宇宙ビジネス・ビッグバンが起こっている現在、たとえば、

同じ時期に打ち上げたJAXAの衛星よりも壊れないという意味で学生が作った衛星が

勝ったという事例があったり。これからも民間でどんどんチャンスは増えてくるはず。

 

まだまだ宇宙開発分野では遅れを取っている日本でも、開発を進め、

資金調達に走り、優勝チームの一画となるべく、好奇心と情熱を持って努力を

重ねているハクトのメンバーの姿は、分野は違えども、日々、ビジネスに

頭を悩ませている私たちとどこも変わらないなぁという感想を抱きましたよ。

 

世界中に閉塞感の広がる中、このGLXPが、次の新しい面白い時代を創造していく

プロジェクトになると信じて、頑張っているメンバーを応援したいなと思います。

 

※7月16日より「ホワイトレーベルスペース」は、チーム名を「ハクト」に変更致しました。

http://team-hakuto.jp/

 

 

リポーター:矢本祥子(Shoko Yamoto)

フリーランス編集者/ライター

エンタテインメント系とインタビューの仕事が多い。

旅、散歩、写真、空の観察、文楽、日本酒、農作業…

好きなものはたくさんある。一眼レフを練習中。

空の観察って、宇宙を観ているってことなんですね。

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